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巨匠の変態チックなB級ホラー「BUGバグ」のこと

「フレンチ・コネクション」「エクソシスト」の巨匠ウイリアム・フリードキン監督のホラー映画。
といいつつも、この映画、普通のホラー映画とは言いづらい。
うーん。サスペンス? スリラー?
要は郊外のモーテルの一室にこもる男女がだんだん狂ってゆく話なのだ。やっぱりサイコホラーというべきかなあ。
演出はさすがにフリードキン監督だけあって、ぐいぐいと骨太に引っ張っていきます。
モーテルの場末な様子や、暑くるしい感じはさすがよく出てましたね。
ただ案外ストレートに話が展開するので、意外性や驚きにかけるのが難点かな。
さすがに巨匠となると、堂々と変態!て感じかな。
怪しい虫(BUGバグ)に寄生されていると信じ込んだ男が自分で肌を切り裂いたり、
歯を抜いたりするシーンは生理的にヤバかったですけど。
当初は普通に思えた青年が実はおかしなヤツで、それに影響されて徐々におかしくなっていくのが、アシュレイ・ジャッド。
それなりの年齢ながら、ほとんどすっぴんで、裸のシーンもあるんだから、本当に女優魂を感じさせます。
そういえばフリードキンには、「ガーディアン」という妙なテイストのホラー映画もありましたね。
こちらの主演は確かボンドガールのキャリー・ローウェルでしたよ。今どうしてんのかなー。
(2008.7.19)
暴走する巨匠!「崖の上のポニョ」のこと

老境の宮崎駿が相変わらず好きなことをやって暴走気味の作品ですが、
長年の宮崎ファンとしては「懐かしい」映像のオンパレードです。
冒頭から始まる海のシーンからやられてしまった!
CGを排して手書きで作られた色鮮やかな海の、その生命に満ちあふれた様子!
かつて「風の谷のナウシカ」の腐海が宮崎オリジナルの虫であふれていたように、今回の海も不思議な海の生き物であふれています。その生命感! ああ! 生まれてきてよかった!(あれ?)
お話はアンデルセンの「人魚姫」を子供に置き換えたもので、人間の男の子を好きになった魚のポニョの「好き!」「会いたい!」という素朴な気持ちが周囲を巻き込んで、どんどんエスカレートしていくのですが、そのひたむきな思いはまるで「未来少年コナン」でコナンがラナをひたすら慕い守り続けるというひたむきな愛を思い出させます。
また男の子の母親が軽四輪の自動車を港町を走り抜けるのですが、そのダイナミックな動きとスピード感は、まるで「カリオストロの城」のフィアット500みたい。
また「水に沈んだ街」というモチーフは、これまた「カリオストロの城」ですね。
相変わらず食べ物のシーンもありますが、今回はなんとチキンラーメン!
お話はめっちゃシンプルで、まさに子供向けの「絵本」の世界。そこに宮崎流の「ダイナミズム」「ひたむきな想い」「生命」というキーワードが散りばめられた名作です。「となりのトトロ」のようなノスタルジーの世界ではないだけに、人によって好き嫌いがありそうですが、宮崎アニメの集大成として大おススメ!
(2008.7.18)
少しおとなしめな「ワン・ミス・コール」のこと

「ワン・ミス・コール」は日本のホラー映画「着信あり」のリメイクです。
「リング」「呪怨」もアメリカでリメイクされましたが、どの作品もそれほど内容やストーリーを変えずに、そのまま設定を置き換えたパターンが多いんですかね。その分、映像表現など特殊メイクやテクニック面でグレードアップしたりしているようです。
こういうタイプの作品では、登場人物がいかにして激しく怖く殺されるか?というのが見所になるのですが、今作「ワン・ミス・コール」は、描写は割とおとなしめ。オリジナルのアイディアが案外そのまま使われていて、その点では少しもの足りん。
結局、呪いや恐怖の設定はいかにしてゴアシーンを盛り上げて見せるか、という目的のためのはずですが、その「呪い」の説明に時間をとられたりして、少々もたつく感じ。病院なんかを使った設定はオリジナルよりもよくできていると思うんですがね。
残念ながら予告編などのビジュアルでも使われている「死の呪い」をかけられた登場人物が見る幻想場面が一番怖い!
(人間の目のところに口の映像をはめこんでパクパクしたりするのがグロテスクなイメージでなかなか怖いのです↑)
(2008.7.18)
カンフー映画ファンのツボを突く!「ドラゴン・キングダム」のこと

ブルース・リーで洗礼を受け、ジャッキー・チェンに楽しみ、リー・リン・チェイを堪能した「カンフー映画」世代ど真ん中のボクとしては、ジャッキー・チェンとリー・リン・チェイの競演というだけで、もう盛り上がってしまうのです。しかもアクション監督はユエン・ウーピンですと!これは観るしかないでしょう!
と期待は高まるものの、事前情報によると、主人公はあの2人ではなくアメリカ人の少年とのこと。その少年が古代の中国にタイムスリップするらしい。うわーなんかユルいファンタジーになってるんじゃないか・・と不安を感じつつ試写に臨んだのでした。んで。
ところが。
これがなかなか良いのです。アメリカ映画にしては「カンフー魂」というか「カンフー映画魂」がわかってるんですねえ。
ストーリーはまあ思っていた通りで、ありがちファンタジーなのですが、J・チェンとJ・リーに2役をさせて、しかもちゃんとキャラに役柄だったりする。(J・リーはむっちゃ英語が下手なので、あまりしゃべらない役だし)
しかも、J・チェンとJ・リーが出合って、手合わせを行う対決シーンは、一箇所しかないものの、結構じっくりとアクションを見せてくれるのです。
主人公の弱虫少年はJ・チェンとJ・リーと出会って2人と旅をしながらかんふーの修行をするのですが、あの2人に教えてもらえるなんて!この幸せモノ!
と主人公がむっちゃうらやましい映画なのでした。
というわけで、ジャッキー・チェンとジェット・リー(リー・リン・チェイ)のオススメ主演作「プロジェクトA」と「少林寺」を観てから、劇場にGO!なのだ。


(2008・7・11)
ドラマファン向け?「花より男子ファイナル」のこと

月刊「マーガレット」で連載され、日本一売れた少女マンガとなった神尾葉子作品の映画化です。
とゆーか、皆さんご存知のように原作マンガのテレビドラマ化作品の映画化と言ったほうが正しいかな。テレビドラマがヒットして、その人気を受けての映画化ですから、当然キャスト、スタッフもそのまま。
まあ、はじめっからドラマの視聴者に向けて作っていることがありありなので、それ以外の新規の観客は潔く切り捨てているのかな。それぐらい登場人物について何の説明もなくイキナリ話が始まりますから。
ウチは娘がファンでドラマを観ていましたから、その横でなんとなく観てたボクは大まかな設定やこれまでのストーリーについては知っていたので、観客としての最低レベルには達していると言えるでしょう。
ストーリーについては、アメリカ・ラスベガスや香港、南の島を舞台に展開しますが、まあ残念ながらかなり強引。しかもその数々の冒険の背後に隠された陰謀とは・・期待すると、若干肩透かしのオチが・・・。ああ、悪いことばっかし書いてしまいますが。ハナからファン向けの作品だと割り切れば、井上真央ちゃんはキュートだし、松本潤はじめF4のイケメンの姿が大画面で観られればそれでいいのかも。
原作は普通の女の子と大金持ちのイケメンとのシンデレラストーリーの王道なので、過去にも映画化されたり、台湾でもドラマ化されています。比べてみてはいかが?


(2008・6・26)

